【サブネットマスクの概要】


このHPはサブネットマスクの概要についてまとめたものです。


1-1サブネットマスクとは


サブネットマスクとは、IPアドレスのネットワーク部とホスト部を識別するための32ビットの数値。
その小さなネットワークを
「サブネットワーク」という。
ネットワーク部を「1」、ホスト部を「0」で表現する決まりがある。
サブネット化していない状態のクラスA、クラスB、クラスCのサブネットマスクを「デフォルトサブネットマスク」という。 各クラスのネットワークに対するデフォルトサブネットマスクを次に示す。 これよりも短いサブネットマスクをつけることはできない。

また、サブネットマスクを表す場合、「/16」、「/24」のようにネットワーク部に使用しているビット数で表す方法がある。
これをプレフィクス長表記という








また、次に9ビットから30ビットまでのプレフィクス長について、プレフィクス長とサブネットマスク(10進数表記と2進数表記)の対応表を示す。








※<参考>【IPアドレス・クラスの範囲】





1-2 ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの求め方


ネットワークアドレスは、ホスト部がすべて「0」、
ブロードキャストアドレスは、
ホスト部がすべて「1」
のIPアドレス。
ネットワーク部、ホスト部はサブネットマスクによって識別されるため、ネットワークアドレス、ブロードキャストアドレスを求める場合に、サブネットマスクが必要になる。

クラスBのIPアドレス「172.20.20.63」をサブネットマスク「255.255.255.0」とした場合のネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを求めてみる。










したがって、IPアドレス「172.20.20.63」をサブネットマスクを「255.255.255.0」にサブネット化した場合、ネットワークアドレスは「172.20.20.0」ブロードキャストアドレスは「170.20.20.255」となる。



1-3 ブロードキャストアドレスの種類

ブロードキャストアドレスは送信されるホストの範囲によって、3つに分類される。

●【ダイレクトブロードキャストアドレス】

ダイレクトブロードキャストアドレスは、、特定のサブネット内の全ホストに対して送信されるメッセージ。
ダイレクトブロードキャストのあて先アドレスは、ホスト部を全て1に指定したアドレスとなる。

例えば下図の様にサブネット化されたネットワークで、ホストAから192.168.1.255宛てにブロードキャストメッセージを送信した場合、192.168.1.0サブネットワークに接続されている全ホストがパケットを受信する。



●【フラッディングブロードキャスト】

フラッディングブロードキャストは、メッセージを送信したホストからローカルネットワーク内の全ホスト宛てに送るメッセージ。
フラッディングブロードキャストの宛先IPアドレスは、32ビットを全て1に指定した255.255.255.255となる。

下図の場合、ホストAから255.255.255.255宛てに送信されたブロードキャストメッセージは、ローカルネットワーク内のホストBとホストC、ルーターαが受信する。



●【全サブネットブロードキャストアドレス】

全サブネットブロードキャストアドレスとは、クラスで判別できるネットワークのことで、そこに含まれる全サブネットを含む。
全サブネットブロードキャストの宛先IPアドレスは、サブネット部とホスト部を1に指定したアドレス。となる。

下図の様に172.16.0.0を複数にサブネット化している場合、全サブネットブロードキャストアドレスは、172.16.255.255になる。