【DNSの機能について】


              このHPはDNSの機能(概要、ドメイン名の構造)についてまとめたものです。





1-1 IPアドレスを覚える困難

TCP/IPではネットワークに接続されているマシンを識別するために、各マシンにユニークなIPアドレスを設定し、そのIPアドレスを基に通信が行われる。
しかし、IPアドレスは数字の列で表示されるため、人間にはとても覚えにくい。

そこで、TCP/IPの世界では古くから「ホスト名」と呼ばれるものが利用されてきた。
一つ一つのマシンに名前をつけて、通信したい場合は、
IPアドレスではなく、ホスト名を入力する。

すると、自動的にIPアドレスに変換されてから通信が行われる。
この機能を実現するために、ホスト名とIPアドレスの対応を定義する「hosts」と呼ばれるデータベースファイルが利用されていた。

しかし、ネットワークの規模が大きくなり、接続するマシンの数が増えてくると、
ホスト名やIPアドレスの登録・変更処理を一ヶ所で集中管理するのは不可能になった。





1-2 DNSの概要

ホスト名とIPアドレスの対応関係を効率よく管理するための手段として、「DNS(Domain Name System)」
は、人間にとって理解しやすいホスト名(ドメイン名)からIPアドレスを検索する仕組み。


DNSが行う変換のうち、ドメイン名からIPアドレスを求めることを「正引き」という。
またその逆で、
IPアドレスからドメイン名を求めることを「逆引き」という。
また、
これらの変換のことを総称して「名前解決」と呼ぶ。












1-3 ドメイン名の構造

DNSの仕組みを理解する前には、まずドメイン名を理解する必要がある。
ドメイン名とは、
ホストの名前や組織の名前を識別するための階層構造をもった名前のこと。









ドメイン名は、
WebページのURLやメールアドレスの一部として使用される。
例えば、
以下の図の「example.co.jp」と書かれた部分が「ドメイン名」。






ドメイン名は文字列を「.(ドット)」でつなげた形で構成され、それぞれの文字列を「ラベル」という。
ドメイン名の最後に付けられたドットは、
階層構造の頂点となる「root」を表している。
rootを起点として
右側から順に下記の様に呼ぶ。

■TLD(トップレベルドメイン)
■2LD(セカンドレベルドメイン)
■3LD(サードレベルドメイン)









◆サブドメイン

DNSでは、あるドメインの配下のドメイン名を「サブドメイン名」という。
例えば、
「co.jp」ドメイン名はjpドメイン名のサブドメイン名、yahoo.co.jpは、co.jpドメインのサブドメイン名。










ある名前空間(名前空間A)の範囲が別の名前空間(名前空間B)の範囲に含まれている場合、
名前空間Aは「名前空間Bのサブドメイン」と呼ばれる。