【Syslogについて】

                             このHPはSyslogについてまとめたものです。



1-1 Syslogとは

「Syslog」とは、ネットワーク機器やサーバーの動作状況を示すログを転送するために使用されるプロトコル。
ネットワーク機器や、サーバーは、
色々なイベントをログ(記録)として、機器内部のメモリやハードディスクに保存している。
このログを
「システムログ」という。

デバイスの管理をしていく上で、これらのメッセージをチェックすることによって
、障害発生時刻に何が起きたかを知り、原因の究明に利用できる。





1-2 Syslogの動作

Syslogは、何かのイベントが発生したら、そのログを自身のメモリやハードディスクに保存すると同時に、Syslogサーバーへ転送する。
転送は
UDPのユニキャストで実施され、宛先ポート番号は「514」
※但し、実装によっては
TCPで動作させている機器もある。





メッセージ部分は、


・Facility
・Severity
・メッセージ

で構成されている。





■Facility
Facilityとは、ログメッセージの種類の事。
メールシステムのログなのか、カーネルのログなのかを識別するために、
それぞれ番号が決められている。






■Syslogファシリティの変更
Ciscoルータ・スイッチから送信されるログのメッセージのFacilityは、デフォルトで「Local7」
しかし、
「logging facility」コマンドにより、Facilityを変更する事が出来る。

(config)#logging facility <facility-type>

※<facility-type>・・・・Syslogファシリティを設定(デフォルトはlocal7)。




■Severity
Severityは、ログメッセージの重要度を示す値の事。
0〜7の8段階で構成されていて、値が小さいほど重要度は高くなる。





ログメッセージの出力時にレベルの値を指定すると、その数値以下の、より優先度が高いレベルのログだけが出力される。







1-3 Syslogの形式

Cisco機器では、Syslogのメッセージはフォーマットが決められている。
下記の様なフォーマットになる。














1-4 Cisco機器の設定

■コンソールログ表示設定

デフォルトでは、ログメッセージはコンソールにのみ出力される。
また、
ログメッセージのレベルを指定することもできる。
「logging console」コマンドのオプションでレベルを指定する。


(config)#logging console [ <level>]

※<level>・・・・severityの値(0 〜 7)またはseverity名を指定できる。(オプション)
          指定したseverity値以上のログメッセージのみ表示する。デフォルトは7以上。

また、コンソールの表示を無効にするには、「no logging console」コマンド
使用する。


(config)# no logging console




■VTY回線ログ表示設定

VTY回線(telnet接続)でログインした場合、デフォルトではログメッセージは出力されない。
VTYにログメッセージを表示させるには、特権モードで、「terminal moniter」コマンド
実行する。
また、このコマンドは
特権モードを抜けると無効になるので、必要な場合は再度コマンドを実施する必要
がある。

#terminal moniter


ログメッセージの出力を停止するには、特権モードで「terminal no moniter」コマンドを実行する。

#terminal no moniter




■Syslogサーバへの設定
「logging」コマンドを使用すると、ログメッセージをSyslogサーバへ転送する。
Syslogサーバの
ホスト名かIPアドレスを指定する。

(config) #logging [ホスト名/IPアドレス]








■Syslogサーバーへのメッセージレベル(severity)の設定

Syslogサーバへ送信するメッセージレベル(severity)を設定するには、「logging trap」コマンドを使用する。
指定したSevertiy以下のメッセージログが送信される。

(config)#logging trap <severity>

※<severity>・・・・syslog サーバに送信するsyslog メッセージを指定する。severityとして、値(0 〜 7)またはseverity名を指定できる。













■Cisco機器のRAM設定

Cisco機器のRAMに生成されたログメッセージを保存するには、「logging bufferd」コマンドを使用する。
オプションで、
RAM容量を指定でき、バイト単位で設定する。範囲は「4096」〜「2147483647」。
デフォルトは「4096」バイト。
また、
ログメッセージのseverityを指定できる。


(config)#logging buffered [<size>/<severity>]

※<size>・・・・バイト単位で指定。デフォルトは4096。指定したサイズ分のログメッセージの保存領域がRAM上に確保される(オプション)。

※<severity>・・・・severityとして、値(0 〜 7)またはseverity名を指定できる(オプション)。